Dan Quinnのファルコンズを振り返ろう
Week5のパンサーズ戦に敗れ開幕5連敗となったファルコンズ.その試合終了後,ついにHCダン・クイン,GMトーマス・ディミトロフの解任が発表されました.
ここ数年のチームの状態を見れば解任はやむなしですが,GMディミトロフは私がファルコンズファンになったきっかけでもあるQBマット・ライアンを指名していますし,HCクインは全てのチーム関係者,ファンの夢であるスーパーボウルへチームを導きました.
そこで今回の記事では,ダン・クインがHCに就任してからのファルコンズの栄光と破滅の歴史をさくっと振り返っていきたいと思います.本当はGMディミトロフが就任してからの十数年間を振り返りたいのですが,見てない期間が長いのでここでは省略します. あと,今シーズンは毎週記事も書いているので省略します.
- 2015年8勝8敗(地区2位)
- 2016年11勝5敗(地区優勝,スーパーボウル進出)
- 2017年10勝6敗(地区3位, ディビジョナルプレーオフ敗退)
- 2018年7勝9敗(地区2位)
- 2019年7勝9敗(地区2位)
- まとめ
2015年8勝8敗(地区2位)
私がファンになる1年前
ドラフト
赤字はプロボウラー.太字はレギュラーに定着した(怪しいのもある)選手.
D#のプロボウラー2人を指名.そのうち,LBビック・ビーズリーは16年にリーグ1位のサック数を記録したものの,その後はイマイチなシーズンが続き,今年タイタンズに移籍しました.一方で,DTグレイディ・ジャレットは毎年成長を重ねリーグ有数のDTに.昨年初のプロボウルに選出されNFLでもファルコンズD#では唯一のランクイン.
主な補強
(この時期における選手の知名度がわからないのでおそらく抜けがあります.)
この年新加入のDEブルックス・リード,DEエイドリアン・クレイボーンらは4年間で60試合出場しファルコンズを支え?ました.
また,神ことKマット・ブライアントやこの年プロボウルに選出されるFBパトリック・ディマルコと契約延長.
レギュラーシーズン
(スマホだと見づらいです.すみません.)
見てないので何も言えませんが,大変なシーズンだったというのは伝わってきます.
スタッツ
OC:カイル・シャナハン/DC:リチャード・スミス
全体的に平均かそれより少し下くらいの数字.8勝8敗も納得できる.
プロボウラー
WRフリオ・ジョーンズ(オールプロ)
RBデボンタ・フリーマン
CBデズモンド・トゥルーファント
FBパトリック・ディマルコ
ピックアップゲーム
Week16 vsパンサーズ
この年で唯一フルで見た試合です.パンサーズのパーフェクトシーズンを阻止した試合.特に動画2:00あたりのフリオ・ジョーンズのモンスターキャッチは印象に残っている方も多いのではないでしょうか.
ハイライト:Falcons Spoil Panthers Perfect Season | Week 16 Highlights | NFL
2016年11勝5敗(地区優勝,スーパーボウル進出)
ドラフト
上位3人がプロボウルに選出されるという素晴らしいドラフト.しかしながら,SSキアヌ・ニールは故障が多く,LBディオン・ジョーンズはプロボウルイヤー以降は下降気味,一番成長していたフーパーはブラウンズへ移籍.太線の二人もレギュラーとして3,4年プレーしましたが移籍しています.
主な補強
Cアレックス・マック,WRモハメド・サヌー,WRテイラー・ゲイブリエルとこの年のO#を支えた選手たちを補強.チームのO#にもフィットしていて,この年から見始めた身としては,この3人が新加入だったというのはかなりの驚きでした.その他にも,晩年ではありましたが,DEドワイト・フリーニーもいましたね.
レギュラーシーズン
連敗の少なさがこの年の強さを表しています.
スタッツ
OC:カイル・シャナハン/DC:リチャード・スミス
やはり16年と言えばNFL史上歴代8位の平均得点33.8を誇るハイパーオフェンス.ここ数年底辺に沈んでいるランO#もこの年は5位.全盛期のRBデボンタ・フリーマンとテビン・コールマンのコンビは熱かった.一方,D#はスタッツこそ凄惨ですが,今のようなザルではなく,要所での粘り強さ,ビッグプレーがあった印象.
プロボウラー
QBマット・ライアン(MVP)(最優秀攻撃選手)(オールプロ)
WRフリオ・ジョーンズ(オールプロ)
OLBビック・ビーズリー(オールプロ)
Cアレックス・マック
RBデボンタ・フリーマン
Kマット・ブライアント
2016年はライアンの年.パサーレーティングは15試合以上先発したQBでは歴代4位の117.1,さらに13人にTDパスを投げ分けるというNFL記録も樹立.YPAも驚異の9.3と,NFLの歴史に残る活躍でMVPと最優秀攻撃選手を受賞.
プレーオフ
ピックアップゲーム
Week4 パンサーズ
私がファルコンズファン,ライアンファンになったきっかけの試合.1試合で500&300はやっぱりおかしい.
ハイライト:Panthers vs. Falcons | NFL Week 4 Game Highlights
Week8 パッカーズ
勝負強いライアンが見られる試合.個人的にサヌーと言ったらこの試合が思い浮かびます.
ハイライト:Packers vs. Falcons | NFL Week 8 Game Highlights
フルゲーム:Green Bay Packers vs. Atlanta Falcons Week 8, 2016 FULL Game
カンファレンスチャンピオンシップ パッカーズ
私の観戦歴の中で間違いなく一番ファルコンズを強いと感じた試合です.学校の試験をサボって家でライブ観戦してたのが懐かしい.今でもファルコンズが連敗しているときには見返しています.
ハイライト:https://www.youtube.com/watch?v=4uiEGZx9Wxs
フルゲーム:Green Bay Packers vs. Atlanta Falcons 2016 NFC Championship Full Game
(あと,負け試合ですが,Week6のSEA戦では滅多に見れない激昂するダン・クインを見ることができます.)
2017年10勝6敗(地区3位, ディビジョナルプレーオフ敗退)
この年からホームがメルセデスベンツスタジアムに変わりました.
ドラフト
お世辞にも成功とは言えないドラフト.1巡のタックは怪我が多く本来のポテンシャルが発揮できておらず,3巡のライリーは特に目立った活躍がないままイーグルスへトレード.一方で,5巡のSケイズィーはシーズンエンドのキアヌ・ニールの代役として先発に昇格した2018年にリーグトップタイのインターセプト7を記録.
主な補強
プロボウル2度選出のDTドンタリ・ポーや,KRアンドレ・ロバーツなど.後者はあまり活躍していた印象がありません.
前年に比べると補強は控えめですが,まあ前年スーパーに出た面子がほとんど残っていると考えれば......ね()
レギュラーシーズン
10勝してますが,正直運が良かっただけに思えます.Week1, 3, 11, 14あたりは負けていてもおかしくありませんでした.あと,3連勝からの3連敗というのがなんともクインらしい.
スタッツ
OC:スティーブ・サーキジアン/DC:マークアンド・マニュエル
鬼才シャナハンに変わる新OCサークの下,平均得点は33.8→22.1と大幅ダウン.3rdDown成功率がリーグトップ(44.7%)であるのに対してレッドゾーンTD%が23位(49.18%)と時間をかけてFGみたいな展開ばかり.前年が凄すぎたというのももちろんありますが,O#は普通に酷かったと思う.一方,D#は前年の終盤あたりからですが,かなり粘り強さが出てきており,D#のおかげで勝てたという試合も多かったように思えます.
プロボウラー
WRフリオ・ジョーンズ
Cアレックス・マック
LBディオン・ジョーンズ
Sキアヌ・ニール
プレーオフ
フリオが最後取っていたらと思う一方,もしファルコンズが勝っていたらNEがスーパー制覇してただろうなぁ.
ピックアップゲーム
Week14 NO
ディオン・ジョーンズのキャリアゲーム.当時は試合を見る前にネタバレをくらって複雑な気持ちになりました.
ハイライト:Saints vs. Falcons | NFL Week 14 Game Highlights
ディビジョナル・プレーオフ @LAR
17年のNFCはイーグルスのウエンツ,ラムズのゴフという2年目のQBが主役だった中で,ウエンツが負傷したこともあり,ラムズに対する期待はかなり高かったと思います.そういう状況で手堅く勝てたというのは本当に気持ちよかった.すぐ後に真の主役はフォールズということが判明するのですが.
ハイライト:Falcons vs. Rams | NFL Wild Card Game Highlights
2018年7勝9敗(地区2位)
ドラフト
1巡のリドリーは素晴らしい選手ではありますが,たまに存在感が皆無になる試合があるのが課題.今年は好調なのでこれを維持してプロボウルまでは行って欲しいなぁ.6巡の二人はしっかり主力になっていて嬉しい.あとは2巡のアイツが......
主な補強
ジャスティン・べセル,ブランドン・フスコ,何かしたっけ?
レギュラーシーズン
このシーズンは印象的に残っています.WAS戦でフリオにシーズン初TDが飛び出し,それまで崩壊していた守備も大幅改善して完勝して勝率5割復帰!次戦のブラウンズ(2勝6敗1分)でプレーオフ争いへ!と意気込んでいたところ,メイフィールドを覚醒させてしまい,そこから泥沼の5連敗.そこからドラフトモードに切替ようとしたところで3連勝してしまい一番微妙な形でシーズンを終えるという.
スタッツ
OC:スティーブ・サーキジアン/DC:マークアンド・マニュエル
当時のエースRBフリーマンの長期離脱でランO#が死亡,D#は前年プロボウラーのディオン・ジョーンズ,キアヌ・ニールの長期離脱で崩壊.O#は前年に比べれば大分良くなったように思えるかもしれませんが,それはシーズン中盤までで,Week10からの5連敗中は最高で20得点.らしいといえばらしい.
シーズン終了後にOC,DCともに解雇.サークに関しては当然ですが,マニュエルはもう少し待ってあげてもよかった気がしています.
プロボウラー
WRフリオ・ジョーンズ
TEオースティン・フーパー
Cアレックス・マック
Tジェイク・マシューズ
フーパーとマシューズが初選出.
ピックアップゲーム
Week3 NO
私が現地観戦した試合であり,サークO#の全盛期.負け試合ですが,強力なパスO#で激しく撃ち合うというのが私の好きなファルコンズなんですよね.
観戦レビューはこちら.(ちなみに,レビュー内でも触れてますが,セインツのテイサム・ヒルが初めて活躍した試合です)
ハイライト:Saints vs. Falcons Week 3 Highlights | NFL 2018
Week9 @WAS
このシーズンのピーク.年に数回あるかないかの攻守が噛み合った試合.ここからの5連敗したのが不思議でしょうがない.
ハイライト:Falcons vs. Redskins Week 9 Highlights | NFL 2018
2019年7勝9敗(地区2位)
ドラフト
1巡のOL2人には長くチームを支えてもらいたいです.他は......もう少し待ちましょう.
主な補強
ドラフト1巡でOLを2人指名しましたが,なんとFAでも2人補強しています.それが,OGジェイモン・ブラウンとOGジェームス・カーペンター.ぶっちゃけるとこの補強は大失敗.カーペンターはまだLGとして出場していますが,ブラウンは今シーズン開幕前にリリースされました.
唯一の当たりであろうKRバーナーはリターナーとして活躍しました.リターンTDを記録し,週間MVPを受賞しています.
レギュラーシーズン
この年で一番辛かったことといえば文句なしでライアンの怪我.6連敗中もスタッツだけはよかったのでギリギリ精神が持っていましたが,ラムズ戦で怪我して発狂しそうになりました.
そして,もう一つ辛いことはチームを長年支えてきた神ことKマット・ブライアントとの別れ.実は18年に一度別れているのですが,新Kとなるはずだったタヴェッキオが誤算で,急遽ブライアントが呼び戻されたという状況でした.安定感抜群だっただけに,その終焉を見るのはとても辛いものがありました.
スタッツ
OCダーク・コエッター/DC-(ダン・クインが兼任,なお)
D#が思ったより悪くないように見えますが,これは罠です.泥沼の連敗を含むWeek8までは平均失点31.3.後半の8試合の平均失点は17.4なので見事に立て直した言えますが,Week8の時点で実質プレーオフ進出の芽は積まれた状況でしたので,素直に評価はできないですよね.
O#はRBフリーマンの超絶劣化が誤算となり,誇張抜きにパスしかない状況に.あと,手厚く補強したOLもFA組はダメダメ,ドラフト組もリンドストロムの怪我で壊滅.ライアンの被サック数はキャリア最多の48.
プロボウラー
WRフリオ・ジョーンズ
TEオースティン・フーパー
DTグレイディ・ジャレット
PFFでかなり評価の高かったジャレットはようやく選出.
ピックアップゲーム
Week10 @NO
おそらくNFLファンの99.9%がセインツが勝つと予想していたでしょう.私もそうだった.この試合は戦略に一貫性があり,ライアンも勝負強かった.唯一の残念な点がこの試合を勝ってドラフト順位が下がったこと.
ハイライト:Falcons vs. Saints Week 10 Highlights | NFL 2019
Week15 @SF
SFのHCがシャナハンということもあり,個人的に楽しみにしていたゲーム,シーズンが始まるまでは.当時リーグ最強の一角SFに虐殺される気しかしていなかったのですが,劇的な逆転でアップセット.ライアン&フリオのホットラインが久しぶり輝きました.
ハイライト:Falcons vs. 49ers Week 15 Highlights | NFL 2019
まとめ
ファルコンズのダン・クイン時代は5連勝で始まり,5連敗で終わったということになります.6シーズンでレギュラーシーズンは43勝42敗,プレーオフは2度出場して3勝2敗でした.スーパーボウル出場という実績は絶大ですが,シャナハンのおかげという声もありますし,DC出身としては強力なD#を築くことはできませんでした.勝ちゲームも基本的に心臓に悪い展開ばかりでしたし,負けが込むとなかなか修正できないというのはHCとしてはなかなかに厳しかったかなあと思います.
それでも私がNFLを見始めたときの最初のHCとして私のずっと記憶に残ると思いますし,人柄も(詳しくはありませんが)結構好きでした.次の職が見つかったときには密かに応援したいと思います.
さらばダン・クイン,今までありがとう
【MattyIce通信2020】Week5 vsパンサーズ
本日は同地区のパンサーズをホームに迎えます.パンサーズは開幕前こそタンクするなんていう声もありましたが,蓋を開けてみれば2勝2敗と善戦.NFC南地区ではファルコンズだけが置いてけぼりをくらっています.
なんとか今シーズンの初勝利を手に入れたいところですが,エースWRフリオ・ジョーンズがハムストリングを痛めて欠場.ライアンもここ2週はかなり低レベルなパフォーマンスが続いており,O#全体に不安が残りますが果たして......
試合の感想
破滅.5週間でついにD#と(パス)O#の両方が崩壊.点差だけ見れば1ポゼ差ですが,最終盤は逆転不可能な状態だったので実際は完敗です.パンサーズはエースRBクリスチャン・マキャフリーが欠場でしたが,うちのD#にはそんなことは一切関係なかった.
試合後,GMトーマス・ディミトロフとHCダン・クインが解雇.ファルコンズの一つの時代が幕を閉じました.この件に関しては,2016年以降の内容になってしまいますが,また別で振り返りの記事を書こうかなと思っています.
オフェンス
良かったところ
- トッド・ガーリー好調を維持.この日は14回のキャリーで121Yds,1TDと大活
躍.ファルコンズのRBが100Yds以上走ったのはなんと2018年Week15(コールマンの145Yds)以来.それはそれでやばいな.ラン全体としても平均6.6Ydsは今シーズン最長.フリオのいない中でランを出せたというのは好材料.
ガーリーは通算75TDに史上4番目の速さで到達!
良くなかったところ
- TEやRBへのパスによるゲインがあまりにも乏しい.加えて,WR以外のレシーブが少ないおかげで,WRへのパスも窮屈になってしまっている印象.
- ロングパスが通る期待が全く持てない.DPI狙いでもビッグゲイン狙いでも良いから奥へのパスやサイドライン際へのふんわりがもっと欲しいし,通らずとも狙ってるぞという意思表示はして欲しかった.
- TDパスを狙いに行く姿勢が見えない.
- ライアン(詳しくは後述)
ディフェンス
良かったところ
- LBフォイ・オロウクンはタックルも良いし,パスカバーもしっかりこなせている. 数少ない成長を感じられる選手,と思っていたがPFFの評価はそこまで高くない.
- SSキアヌ・ニール,FSリカルド・アレンが怪我から復帰.
- ドラ1CB A.J.テレルがコロナから復活.ルーキーには甘いです.
良くなかったところ
- DEタック・マッキンリー,復帰するもすぐに1Qで負傷退場.サックを量産するタイプではありませんが,彼がいる方が明らかにパスラッシュがかかる.今年は期待していただけに怪我で出場すらできないというのは本当に残念.
- CBアイゼア・オリバーがもはや逆の意味でビッグプレーメーカーとなっている.今のファルコンズD#を悪い意味で代表する選手.
- パワーランが相変わらず止まらない.特にこの試合のような,まだ逆転可能な点差での4QのD#で,ランでズルズル進まれてしまうのでO#の時間がほとんど残らない.
スペシャルチーム
相手のキックリターンはよく抑えてたし,クーちゃんもFG,PAT全て成功だったのでまあ良かったんじゃないでしょうか.
ライアンのパフォーマンス
Tank for Lawrenceと言われても仕方がない内容.ファンブルロスト,エンドゾーンでワイドオープンのターゲットを見逃す,終盤のレッドゾーンO#でインターセプト等QBのやらかしを詰め込んだかのようなパフォーマンスでした.
This was big time‼️ pic.twitter.com/aQpKpv94OG
— Carolina Panthers (@Panthers) 2020年10月11日
特に印象的なのが上で述べた2つ目のやらかしで(4Q14:57あたり),おそらくターゲットだったリドリーに投げられないと判断し,オープンになっていたTEヘイデン・ハーストをスルーしてすぐに投げ捨てたのだと思いますが,別にサックを受けてもFGは安全圏というポジションでしたし,TDを取れば3点差まで迫れるという場面でした.消極的だし,もう少し勝利への執念を見せて欲しかったなあ.
上で述べたことと関連して,TE陣との呼吸が全然合っていないのも問題点.やはり,ハーストは去年のフーパーと比較すると,まだ信頼を勝ち取れておらず,パスO#に厚みが出ない要因の一つになっている.しかし,これに関してはシーズン中に改善する可能性も十分あるので,震えながら見守りたい.
そして何よりまずいのが,ライアンがキャリア最長の29ドライブ連続TDパスなしと勝負強さを完全に失っているということ.現状のパスO#は私自身の観戦歴では一番悪い状態に思えます.もちろんフリオの怪我やOCにも問題はあると思いますが,この試合のようなパフォーマンスが続けば本当に来年の先発は安泰ではないでしょう.
同地区の様子
タンパベイ・バッカニアーズ(3-2) @CHI L 19-20
O#のペナルティで自滅という形だったので,TB的にはもったいない敗戦でしょう.でもこういう試合がブレイディをさらに進化させるのではないかという嫌な予感もしてます.
ニューオーリンズ・セインツ(3-2) LAC W 30-27 OT
Kの差がモロにでた試合.それにしてもラッツの安定感すごいなぁ.
カロライナ・パンサーズ(3-2) @ATL W 23-16
ファルコンズを倒して地区優勝争いに参入. もういっそ上2チームも倒してぐちゃぐちゃにして欲しい.
次戦への期待
来週は敵地でのバイキングス戦.正直に言うと,個人的にNFCで一番対戦したくない相手.過去2度の対戦では攻守ともにライン戦で完全敗北しボロ負けしています.バイキングスは今シーズン1勝4敗と負けが混んでいますが,ファルコンズほど内容が悪い印象はありません.おそらくチーム力の差をまざまざと見せつけられるゲームになると思います.フリオが復帰してO#が復調すれば良いのですが,したらしたらで複雑な気持ちになりそう.
しかし,個人的に勝敗以上に重要なのがライアンの立場.ローレンスもかなり魅力的ですが,私はライアンを諦めません.ここからの復調に期待します.
画像出典元
【MattyIce通信2020】Week4 vsパッカーズ
開幕3連敗に加え,シーズン終盤にチーフス,バッカニアーズx2,セインツx2が残っているのでもう既に終戦モードです.
本日の相手は開幕3連勝中のパッカーズ.実力は相手が上ですが,エースWRデヴァンテ・アダムス,2番手のアレン・ラザードが欠場.パスD#が貧弱なファルコンズ にとっては願ってもない展開ですが,こちらもSSキアヌ・ニール,FSリカルド・アレン,CB A.J.テレルという先発級3人に加え,前回テレルの代役で活躍したCBダクエズ・デナードもIR入りで欠場.おい
もう勝ち負けはどうでもいいからプライムタイムでの公開処刑だけは避けてくれ!
試合の感想
虚無.惜敗の後に強敵に惨敗するというのは2年前のPIT戦,去年のLAR戦を思い出す.言い換えればこういうシーズンがずっと続いているということ(2018は4-4から5連敗,2019は1-1から6連敗).HCダン・クイン体制の終焉としてふさわしいゲームになったのではないでしょうか.
あと,印象的だったのがパッカーズQBアーロン・ロジャーズの表情.中盤あたりから終始余裕の笑みを浮かべていました.余裕な内容だったのは事実ですが,もし相手がマホームズやウィルソンだったら違っただろうなと思うと悲しくなります."点差だけ"を見ればまだまだ逆転可能ということはファルコンズがここ2週で証明していることです.
↓現地のファンも目が笑ってない
オフェンス
良かったところ
GOAT.
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年10月6日
Julio Jones now owns the record for most career receptions in franchise history. (809) pic.twitter.com/XTX2JTX3HV
- WRフリオ・ジョーンズが通算レシーブ数でフランチャイズリーダーに.
- 今までで一番RBトッド・ガーリーの個人としての凄さが出てた.ボディバランスが去年のフリーマンと比較にならないくらい強い.
良くなかったところ
- 前半はFGのドライブ以外は3つ全て3凡. 「ランが出ない→ショートパス→パス失敗」みたいな流れが多く,プレーコールの工夫が感じられない.
- 試合全体を通して,パスO#が消極的.後半はエンジンがかかってきたが,肝心なところでパスで勝負!とはならなかった.
- ランもガーリーの個人技を除けば効果的とは言えない
- 好調WRカルビン・リドリー,まさかのレシーブ0.終盤,エンドゾーンでレシーブできなかった場面では泣きそうな顔になっていた.
- フリオ・ジョーンズが怪我で離脱.
- OLはよくわからないけどWeek2までの方が良かったような気がする.特に左.
ダン・クインだけではなくOCコエッターも更迭するべきだと思います.このO#の面子ならもっとやれるはず.
ディフェンス
良かったところ
- 4th&Goalを止めたこと.
良くなかったところ
-
フロント7には良いプレーが見られるが,良いD#につながらない.
-
分かってはいたものの,DB陣がお話になっていない.RBへのパスが異常に通る.
- 相変わらずタックルが軽い.
- SSケイズィー(シーズンエンド),ホーキンスが怪我で後ろが誰もいなくなった.
- DEタック・マッキンリー,行方不明
結局いつも通りということです.
そしてこの日のザル・オブ・ザ・ゲームがこちら.
写真左でファルコンズの選手2人が同じパッカーズの選手をカバーしたことで,一番右のRBが完全にオープンになっており,そのままTD.このレベルとまでは行かずとも,相手の動きにつられてオープンの選手が生まれてしまうというシーンが多々あります.ファルコンズD#10人で守ってる説が自分の中でありましたが,おそらくこういうことが頻繁に起こっているからなのだと思います.
スペシャルチーム
Pは前回ほど酷くはなかったですね.Kはクーが怪我のため,代役のフライがNFLデビューとなったが1度PAT失敗.Kって本当難しいポジションだなあ.
ライアンのパフォーマンス
先週に引き続き,困ったときのフリオができない状況で,今週も微妙なパフォーマンス.ガべージタイムを除けばショート以外ほとんど通っていない印象.実際,精度も微妙だし,2INTくらいしていてもおかしくなかった.加えて,前半のFGに終わったドライブでは3rdダウンでワイドオープンのリドリーに投げられず.それでも,レッドゾーンO#はもっとパスで勝負して欲しかったし,2ミニッツやラストドライブでTDを狙う姿勢を見せて欲しかった.正直あまり信用されてないのかなと思ってしまうレベル.もちろん私は信じていますよ.
一方で,スクランブルの判断,ブロッキング等のパスに関係の活躍が目立ちました.
QB1 leading the way for @TG3II!
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年10月6日
📺: Watch now on ESPN pic.twitter.com/ZUhky2MV47
同地区の様子
タンパベイ・バッカニアーズ(3-1) LAC W 38-31
ライブで見てました.強いですね.チャージャースのQBハーバートも大器の片鱗を感じさせるパフォーマンスでしたが,後半はブレイディが勝つことが決まっていたかのような展開でした.
ニューオーリンズ・セインツ(2-2) @DET W 35-29
0-14から華麗に逆転勝ち.コンスタントに得点を狙えるチーム.心臓に悪いドライブが多いファルコンズとは違いますね.タンパとの対戦が素直に楽しみ.
カロライナ・パンサーズ(2-2) ARI W 31-21
もしかして......結構強い?
次戦への期待
来週は今シーズン最初の同地区対決,ホームでのパンサーズ戦です.開幕前は勝ちで計算していましたが,0-4となった今では勝てる気がしません.D#の30失点はもはや前提となっているので,O#が何点取れるかにかかってくるでしょう.
気持ちは早いですがドラフトのトップ5指名権も現実的になってきました.Tank for Lawrence に気持ちが傾いているファルコンズファンもいると思いますが,そうはならないと信じたい!
画像出典元
【MattyIce通信2020】Week3 vsベアーズ
先週のDAL戦の記事が,当ブログでも歴代1, 2位を争うアクセス数を記録しました.試合内容がアレということもあり複雑な気持ちではありますが,読んでくださった方,Twitterの方でシェアしていただいた方,本当にありがとうございます.
ということでブログのモチベーションは維持出来そうだなと思っていたのですが,ファルコンズがそうはさせてくれません.悪夢再び.
試合の感想
毎週記事を書くにあたって試合を見返しているのですが,今日は出来ませんでした.なので,適当なことを書いていたらごめんなさい.
戦前はファルコンズ有利との予想が多かったですが,上の図の黄色で示したように攻守共に主力選手が欠場.特にファルコンズO#のNo.1プレーヤーWRフリオ・ジョーンズ,今シーズン好調のDEタック・マッキンリー,LBフォイ・オロウクンの不在により,これまでと同様なゲームプランを展開することが難しい状況でした.また,ドラ1CB A.J.テレルがコロナ陽性で欠場,RTカレブ・マクゲイリーの代役マット・ゴノがリーグ最高峰のOLBカリル・マックを止められるのかなど不安材料が山積.
というわけであまり期待せずに観戦していましたが,O#は珍しくランでのビッグゲインが飛び出し,D#は良くはないもののそれ以上に相手のQBミッチ・トゥルビスキーの内容が悪く,終始ファルコンズペースで試合が進みます.さらに,ここまで2試合で得失点差-28(0得点28失点)という鬼門の3QではO#が10得点,D#はトゥルビスキー,そして彼に代わって途中出場のニック・フォールズから1つずつインターセプトを奪います.4Qの時点で26-10でリード,O#がしっかり時間を潰せば,圧倒的に有利な展開です,普通のチームなら.しかし,先週から何を学んだのか,オンサイドのルールを勉強しただけなのか,まるで勝ち方を忘れてしまったかのように華麗に逆転され敗北.4Qで7つのペナルティというのも控えめに言ってアホ.
これで地獄の開幕3連敗.普通のチームなら2勝1敗.HCダン・クインはもう解任秒読みでしょう.4Qで15点差以上のリードがある状況での逆転負けがシーズンに2度というのはNFL史上初.まだWeek3ですよ.
The Falcons are the first team in NFL history to lose twice in one season while holding a 15+ point lead in the 4th quarter. H/T @EliasSports
— ESPN Stats & Info (@ESPNStatsInfo) 2020年9月27日
They've done so in back-to-back weeks. pic.twitter.com/kgf7vPctww
心配なのが選手のメンタル.良いプレーをしているにもかかわらず,勝てないというのはかなり精神的にもダメージが大きいはず.ましてや,NFLの歴史に残る屈辱的な記録を作ってしまったわけですから,チームが崩壊してもおかしくありません.
オフェンス
リドリーは相変わらず素晴らしいパフォーマンスでしたが,絶対的エースの不在,頼れる3番手ゲイジの途中離脱によりWRとしては全体的に物足りない内容です.その状況で,しっかりランゲームを展開できたことは良かったと思います.
35 yards to the house for @Heezy2Liv5!
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年9月27日
📺: Watch now on FOX pic.twitter.com/VAhR4O4sM7
しかし,4Qの拙攻で全て台無し.ベアーズに初めてリードを奪われるまでの3ドライブは全て3&アウト,攻撃時間はたったの2分50秒.限界まで前向きに捉えればアグレッシブという言葉で形容できますが,正直プレーコーラーが壊れたとしか思えない.
「 フリオがいたらなあ」というたらればは考えたくもありませんでしたが,この結末では仕方ありません.
ディフェンス
先に述べたとおり基本的には平常運転です.下の2枚の写真を見てもらえればまあ大体どんな感じだったかわかると思います.
↑QBトゥルビスキーの45Ydsラン.ファルコンズD#が総力を挙げてサポート.
↑どう足掻いてもインターセプトにしか見えない画像.もちろんコンプリートです.
シーズンに1度あるかないかのお笑いプレーが1試合に2度起こるファルコンズD#ですが,良い部分ももちろんありました.けが人が多い中で,DB陣の代役として出場したCBデナード,レ・ウィルソンはいずれもインターセプトを記録するなど存在感を示しましたし,NFLデビューとなったドラ2DTマーロン・デヴィッドソンにも良いプレーがありました.しかし,終盤DLの要であるDTグレーディ・ジャレットが故障,さらにはデナードも故障しD#はパニック状態.こういう展開になると案の定CBアイゼア・オリバーがやらかす.完全に病気.
スペシャルチーム
クーは安定感が出てきたなと思ったところでやらかすので信頼を勝ち取れない.今日も4点損しています.パントも終始微妙でした.
ライアンのパフォーマンス
3Qまでは別段良くも悪くもないパフォーマンスでした.とはいえ,流石に成功率が低すぎる.OLが崩壊しかけていたというのも事実ですが,これでは「所詮フリオ・ジョーンズがいなければ......」と言われても言い訳できません.特にひどいのが4Qで,先に述べた通り,逆転されるまでの3ドライブは全て3&アウト,攻撃時間はたったの2分50秒でパス7本全て失敗.さらに最後のドライブでは2ndダウンで時間もタイムアウトも残っている状況で強引に投げてインターセプト.
Tashaun Gipson takes it back for the Bears! #DaBears
— NFL (@NFL) 2020年9月27日
📺: #CHIvsATL on FOX
📱: NFL app // Yahoo Sports app: https://t.co/9RobDGGsOD pic.twitter.com/yQoAG5QJPM
この4Qのパフォーマンスは私が見た中でもトップ3には入る酷さでした.全く進む気がしなかった.
同地区の様子
タンパベイ・バッカニアーズ(2-1) @DEN W 28-10
けが人が続出しているDEN相手に手堅く勝利.ブレイディのスタッツも改善されてきて,独走体制に入る気がしないでもない.
ニューオーリンズ・セインツ(1-2) GB L 30-34
マイケル・トーマスの不在に加えてブリーズもロングパスが出ず,D#もペナルティが多いなど,うちほどではないが状況は良くない様子.とはいえ,カマラが絶好調なので,彼一人でファルコンズD#はぐちゃぐちゃにできそう.
カロライナ・パンサーズ(1-2) @LAC W21-16
マキャフリー不在の中シーズン初勝利おめでとう.これで未勝利がファルコンズだけに.
次戦への期待
来週は今シーズン最初のマンデーナイトゲーム.アウェーでパッカーズ(3-0)との対戦で,「3試合で122得点しているパッカーズO#」vs「3試合で108失点しているファルコンズD#」という地獄絵図.いくらなんでも無理ゲーが過ぎる.全米の前で公開処刑だけは勘弁してほしい.次戦への期待でもなんでもないですねw
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【MattyIce通信2020】Week2 vsカウボーイズ
Week2です.起こってはいけないことが起こってしまいました.
試合の感想
SB51に匹敵するレベルの絶望的な敗戦.攻守に故障者が続出しているカウボーイズ相手に前半は支配的な内容でしたが,試合の中でファルコンズもDEタック・マッキンリー,LBフォイ・オロウクン,FSリカルド・アレンといった主力が離脱し相手の追い上げを止められる気配が見えず.一方で,O#は終始勝負強さを見せ,文句なしの内容だっただけに,オンライドのルールを知らないというこの上なくしょうもない理由で負けたのが本当に不快.
今シーズンのファルコンズの勝ち筋は撃ち合いを制することのみだと思っていました.この試合は最後までどちらに転ぶかわからない展開ではありましたが,現状のD#事情を考慮すれば絶対に勝たなければいけない試合でした.さよならダン・クイン.
The Falcons had 39 points with zero turnovers in their loss against the Cowboys.
— ESPN Stats & Info (@ESPNStatsInfo) 2020年9月20日
Entering today, teams were 440-0 when scoring 39 points with 0 turnovers since 1933, when team turnovers were first tracked, according to Elias. pic.twitter.com/LZdqzwQZyD
39得点かつターンオーバーなしのチームは1933年以来440勝無敗らしく,この敗戦がいかに起こり得ないことかよくわかります.
The Cowboys trailed 20-0 in the 1st quarter, and by 19 points at halftime. Entering today, the Cowboys were 1-35 all-time when trailing by 19+ points at the half.
— ESPN Stats & Info (@ESPNStatsInfo) 2020年9月20日
The Falcons' 20-point blown lead is their largest since Super Bowl LI against the Patriots (led by 25). pic.twitter.com/HUWmA4jGt5
20点差の逆転負けはスーパーボウルに次ぐ点差だそうです.後味の悪さだけならこの試合の方が個人的には上.
Dak Prescott becomes the first QB in NFL history with 400+ pass yards and 3 rush TD in the same game. pic.twitter.com/rkTSaTOcKm
— NFLonCBS (@NFLonCBS) 2020年9月20日
また,カウボーイズのダック・プレスコットはパス400Yds以上,ラッシングTD3つを記録した史上初のQBとなりました.まあ,週間MVPでしょう.
オフェンス
素晴らしかった.前回の記事で勝負勘,勝負強さが欲しいということを述べましたが,今日のO#はそれができていました.まず,1QにはD#のファンブルで得たチャンスが3回ありましたが,全て得点に(2TD, 1FG)つなげることができました.
SLIDE @CalvinRidley1!
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年9月20日
📺 Watch now on FOX pic.twitter.com/Fybg4EuHwG
↑ターンオーバー直後のO#は少ないプレーでTDまでつなげ,序盤で畳み掛けることに成功.
The FIRST for HURST! 🙌
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年9月20日
📺: Watch now on FOX pic.twitter.com/ZsQxXoDszD
↑ここまでレシーバーがオープンになるのは久しぶりな気がします.見たかったハーストのTD,見事でした.
OLに関しては,昨年のドラ1RTカレブ・マクゲイリーの離脱のショックは大きかったですが,マット・ゴノが代わりをしっかり務め,特にパスプロテクションは前の試合同様かなり安定していました.
またWR陣はフリオ・ジョーンズは24Ydsに終わったものの,カルビン・リドリーは今日も絶好調.球際に強くなりましたし,3rdダウンやレッドゾーンでの信頼感も申し分ありません.怪我なくシーズンを乗り切れば確実にプロボウルが狙えます.
This man @CalvinRidley1 is BALLIN' 🔥
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年9月20日
📺: Watch now on FOX pic.twitter.com/Z25jPzjEEN
↑WRカルビン・リドリーのカバーを外す動き,OLのプロテクションともに素晴らしいプレーでした.
ランは平均3.3Ydsと数字上は物足りませんが,ビッグゲインが少なかっただけでラン自体はそこそこ出ていたと思います(前年比).
O#全体としては,6ドライブ連続得点などコンスタントに攻め続けられましたし,ATL29-24と1ポゼ差まで追い上げられたときに相手に流れを渡さなかったりと希望は感じました.正直負ける原因が見つかりません.
ディフェンス
1Qに4FF(ファンブルフォース)3リカバーと大爆発.タレント揃いのカウボーイズO#を止めるのは難しいと予想していたので,素晴らしい立ち上がりだったと思います.しかし,先に述べたとおり,DEタック・マッキンリー,LBフォイ・オロウクン,FSリカルド・アレンの離脱の影響で後半は6回のドライブで4回のTD,1FGと完全崩壊.特に,タックの離脱でQBへのプレッシャーがかからなくなったものありますが,CBアイゼア・オリバーが悪目立ちしすぎている気がします.先に,勝ち筋は撃ち合いを制することのみと書きましたが,パスD#が貧弱すぎて短時間でTDまで持っていかれるので,O#がどれだけ頑張ってもこういうギリギリの展開になってしまいます.ただ,それを考慮しても今日は逃げ切れる点差でした.さよならダン・クイン.
スペシャルチーム
PとKは安定していました.
これ,パントじゃないですよ,オンサイドです.このボールをとればファルコンズの勝ちだったのですが,なぜかお見合いが発生.キッキングチームは10Yds越えないとボールには触れられないのですが,レシービングチームはいつでも取りにいってOKです.一応,触った時点でフリーボールになるので,そこでファンブルロストという可能性は有りますが,このキックとボールに集まった人数では間違いなくファルコンズボールでした.私自身観戦歴はそこまで長くありませんが,これはチーム史に残るやらかしになるのではないでしょうか.さよならダン・クイン.
ライアンのパフォーマンス
パスプロが安定すればエリートQBであるということを証明しました.危なっかしいパスも2,3本ありましたし,ハラハラさせるドライブ続きでしたが,さすがのパフォーマンスでした.前回0/4だった4thダウンも今日は2/2と改善.また,ヤードが少ないのは敗戦処理をしていないという点で良い兆候です.
特に良かった点は主に2つ.
1つ目はATL26-10で迎えた前半の2ミニッツO#.後半がカウボーイズの攻撃からということで,そこでTDを取られると下手すれば1ポゼ差になるという場面だったので,FGまで持っていけたことは本当に大きかったと思います.
2つ目はATL29-24と追い上げられた直後のドライブ.そこに至る流れが「フリオ・ジョーンズのドロップでTDを逃す→ペナルティで4thダウンギャンブルできず→返しの攻撃でビッグプレーからTDを取られる」という最悪の状況でした.先週のO#なら,ここから完全にモメンタムを失う流れですが,今日は抜群に勝負強く,再びTDを奪って主導権をキープ.後半唯一カウボーイズO#を止めたドライブはこの直後でした.完全に勝てるムーブでした.負けたけど.
今日の負けでライアンはキャリア初の開幕2連敗.プレーオフの可能性もかなり下がりました.せめて14週くらいまでは耐えて欲しいな!
同地区の様子
ニューオーリンズ・セインツ(1-0) LV
タンパベイ・バッカニアーズ(1-1) CAR W 31-17
堅実な強さを感じますが,ブレイディのスタッツはそこまで.完全にライアンと真逆.フォーネットも爆発.
カロライナ・パンサーズ(0-2) @TB L17-31
プライムタイムで馬鹿試合しましょう.
次戦への期待
来週はホームでのベアーズ(2-0)戦です.ベアーズは昨年期待を大きく裏切り,今年が正念場のシーズンとなった(マホームズやワトソンより先に指名された)QBミッチ・トゥルビスキーが開幕2連勝.元々D#は素晴らしいだけにO#が機能すればプレーオフ争いに返り咲けるチーム力はありそうです.ライアンはD#の良いチームに滅法弱いデータがありますが(去年か一昨年の記事に多分書いてあります),ここ2試合と同等のO#を展開できればある程度は抗えると思います.不安な点はカウボーイズ戦を落としたことによるチームの雰囲気とフリオのハムストリングの状態.故障者も出ていますし,このままずるずる負けが込む可能性は十分あります.そうはならないで欲しいですが,今は敗戦のショックがあまりにも大きく,期待はあまりしないでおこうと思います.
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【MattyIce通信2020】Week1 vsシーホークス
NFLが開幕しました!!!!
今シーズンもアトランタ・ファルコンズのQBマット・ライアンにフォーカスしながら試合を振り返る「MattyIce通信」を書いていこうと思います.去年は数週間分をまとめての投稿だったり,全体的に物語的な書き方で,気軽には読みづらい記事だったかなあと反省しています.なので,今年はできるだけ簡潔に,できる限り毎週の投稿を目指します.
去年のライアンまとめはこちらから
試合の感想
戦力以上にチーム力に差を感じたゲームでした.部分的に見ればO#,D#ともに良いシリーズはありましたが,如何せん勝負所で詰めきれないというファルコンズの慢性的な課題が露呈した形に.具体的にはD#がパントで相手を止めてもその後のドライブが得点に結びつかない,O#が4thダウンを一度も決められず(0/4),その直後に失点するといった有様.去年から繰り返し述べていますが,勝負勘がないというかモメンタムを掴むのが下手ですね.逆にシーホークスのQBラッセル・ウィルソンはこれが勝てるQBと言わんばかりの勝負強い素晴らしいパフォーマンスでした.
オフェンス
相手のSSジャマール・アダムスにかなり苦しめられましたが,ポジティブな要素も多かったと思います.OLはランブロ・パスプロともに去年よりグレードアップしているように感じますし,WR陣は3人が100Yds越えと文句なしの活躍です.WRフリオ・ジョーンズ&カルビン・リドリーの1000Ydsデュオも現実的です.新加入のRBトッド・ガーリーは期待を越えるほどではありませんでしたが,去年のフリーマン以上なのは間違いありません.個人的には前半からもう少し奥にパスを投げ込んでみても面白いんじゃないかと思います.足りないのは勝負強さ.
ディフェンス
フロント7は安定しており,QBへのプレッシャーもしっかりかけられたと思います.特にDEタック・マッキンリーは調子が良く,これがこれまでのような1試合だけ爆発するのではなくシーズン通して安定して結果を残せればDTグレーディ・ジャレット,新加入のDEダンテ・ファウラーJr.を擁するDLは強力なものになります.一方で,最大の弱点と思われていたDB陣はやはり脆く,同地区のライバルに強力なレシーバーが揃っていることを考えると今後も不安が残ります.FSリカルド・アレンは大丈夫なんですかね......
ライアンのパフォーマンス
正直スタッツには文句のつけようがないので,繰り返しになりますが,やはりここ一番で勝負強さを見せて欲しいところ.上の画像では点が見えませんが,終了間際のヘイルメリー気味のパスがインターセプトされています.先に述べた通り,この試合はパスプロが安定していたため,10-20Ydsのパスが去年と比べてだいぶ増えています.(去年のデータはNext Gen Statsか私の過去の記事で見れます)
フリオとのホットラインはやはり強力で,WRカルビン・リドリー,ラッセル・ゲージ,TEヘイデン・ハーストはいずれも良いレシーブがありました.この中でもハーストとの呼吸は今後キーになってくると考えています.
Oh my, @haydenrhurst!
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年9月13日
First catch as a Falcon ✔️ pic.twitter.com/QKj6kZ8zDf
また,ライアンはこの試合で通算パス獲得ヤードがジョン・エルウェイの51,475Ydsを越えて史上9位となりました.おめでとう!
同地区の様子
ニューオーリンズ・セインツ(1-0) TB W 34-23
地区内唯一の勝利.目立った穴がない.
タンパベイ・バッカニアーズ(0-1) @NO L 23-34
ブレイディは衰えは感じますが,やはりただでは負けないエリートQB特有の雰囲気は健在でした.あとLB陣がハイレベル.
カロライナ・パンサーズ(0-1) LV L30-34
再建途上に見えますが,とても不気味.
次戦への期待
来週は敵地でのカウボーイズ戦.両チーム今シーズン初勝利をかけた戦いになります.カウボーイズは攻守にタレントを揃え,格下相手には滅法強い印象があります.ファルコンズは当然格下ですが,序盤から得点を重ねて主導権を握る展開に持ち込めれば勝てる可能性は十分あると思います.
まだまだシーズンは始まったばかりなので,ここからプレーオフ争いに絡むことを信じて応援していきたいと思います.
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【NFL】ファルコンズのスケジュールを見ながら妄想
A closer look at our 2020 schedule 👀 pic.twitter.com/yvPe8Ppkrp
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年5月8日
2020-21シーズンのスケジュールが発表されました.というわけでPO進出を目標として各週のカードを妄想を膨らませながら見ていきたいと思います.
ちなみに同じようなことを去年もやりましたが,今見返してみると本当にNFLは何が起こるかわからないのだと実感させられます.(ライアンvsラック見たかったなぁ)
今回はあくまで参考程度ですが,YoutubeのNFL公式の動画
における,各チームの勝利数予想も交えながら見ていきたいと思います.
ちなみにファルコンズの勝利数予想は6.8です()
Week1 シアトル・シーホークス(11-5)
*()は昨シーズンのレギュラーシーズンの成績
公式による勝利数予想:8.2
2016年以来のホームでの開幕戦.(ちなみに私がファンになったのは2016年のWeek4からなので私にとっては初のホーム開幕戦です)
相手はプレーオフの常連のシーホークス.昨シーズンも対戦し,負けはしたもののQBマット・ショーブの頑張りで内容自体は悪くありませんでした.
強敵ですが,ライアンは対シーホークス通算5勝2敗と相性は良い.
Week2 @ダラス ・カウボーイズ(8-8)
公式による勝利数予想:9.6
昨シーズンのカウボーイズは格下には圧勝するものの,勝率の高い相手には苦戦し,結果POを逃しました.しかしながら今シーズンは長年HCを努めたジェイソン・ギャレットと袂を分かち,SB制覇経験のあるマイク・マカーシーが就任.攻守ともにタレントは揃っているのでシーホークス以上の難敵になる可能性はあり.
ライアンは通算で3勝2敗.
Week3 シカゴ ・ベアーズ(8-8)
公式による勝利数予想:7.9
ベアーズは一昨年がかなり良かっただけに去年はファンにとってはガッカリなシーズンだったと勝手に思っています.特にQBトゥルビスキーが叩かれていた印象が強いです.
プレーオフを狙うならマストウィンのカードであることは間違いありませんが,ファルコンズはそういうときに限ってやらかすので心配.
ライアンは通算で3勝2敗.
Week4 @グリーンベイ ・パッカーズ(13-3) MNF
公式による勝利数予想:8.8
最初のプライムタイムはランボー・フィールドでのパッカーズ戦.
ホームでのデイゲームなら可能性はあると思っているんですが,正直かなりキツい.
ただ去年のパッカーズは出来すぎた感じもするので,不利ではあるが勝負にはなりそう.
ライアンは通算で5勝5敗.
Week5 カロライナ・パンサーズ(5-11)
公式による勝利数予想:5.6
最初の同地区戦であり初めて去年負け越したチームとの対戦.再建ムードのパンサーズにはまだ眠っていて欲しい.逆にここであっさり負けるようなことがあるとシーズン終了になりそう.
ライアンは通算で16勝8敗.
Week6 @ミネソタ・バイキングス(10-6)
公式による勝利数予想:9.0
去年開幕戦でボコボコにされた相手.というよりここしばらく勝てていない.ここまでの対戦カードではパッカーズと並んで勝ち目が薄いカードだと思います.カズンズの性質上,主導権を簡単に渡してしまう展開にはしたくないところ.
ライアンは通算で2勝4敗.
Week7 デトロイト・ライオンズ(3-12-1)
公式による勝利数予想:6.0
昨シーズンのライオンズは好調だったQBスタフォード怪我で離脱し,それ以降負けが続くという悔しいシーズンでした.その分,ドラフト上位でオクーダ,スウィストといった逸材を指名することが出来,スタフォードも健康体であれば良いQBなので3勝のチームとは思わない方が良さそうです.
とはいえ勝っておきたいカードであるのは間違いありません.
ライアンは通算で4勝1敗.
Week8 @カロライナ・パンサーズ(5-11) TNF
2度目のプライムタイムはまたもやアウェーゲーム.
ホームだろうとアウェーだろうと今シーズンのパンサーズには勝ち切りたい.というか他の相手が重すぎるので必然的に取りこぼせない試合になっていると思う.
Week9 デンバー・ブロンコス(7-9)
公式による勝利数予想:7.9
ブロンコスは遂に現れたフランチャイズQB候補のロックの2年目のシーズン.優れたD#に加えFA,ドラフトでO#をしっかり補強し,POを狙う体制を整えています.
仮にファルコンズもPO争いに絡めていたとすれば,面白いカードになるのではないでしょうか.
ライアンは通算で2勝1敗.
Week10 Bye
Week11 @ニューオーリンズ・セインツ(13-3)
公式による勝利数予想:10.0
セインツはNFC最強チームの一角だが,単純な実力差だけでは決まらないのがライバル対決というもの.去年1つ勝てたのは正直奇跡だけど,やっぱり今シーズンも期待してしまいます.絶対に負けられない戦い.
ライアンは通算で9勝15敗.
Week12 ラスベガス・レイダース(7-9)
公式による勝利数予想:6.9
いまだにLV表記に慣れない.昨シーズンは途中までは好調だったイメージ.
あまりチーム状況に詳しくありませんが,公式の予想がファルコンズとほとんど変わらないのでこちらとしては勝ちたいカードになりそうです.
ライアンは通算で3勝0敗.
Week13 ニューオーリンズ・セインツ(13-3)
絶対に負けられない戦いその2.スイープだけは勘弁.
Week14 @ロサンゼルス・チャージャース(5-11)
公式による勝利数予想:8.1
正直なんで去年5勝だったのかわからないチーム.今シーズンはチームを長年支えたリバースがチームを去り,ドラフトで新QBハーバートを指名.公式の予想からも分かるように,ハーバート次第ではPO争いに絡めるだけの実力はありそう.
一昨年はメイフィールド,ラマー・ジャクソン,去年はマレーとその年のドラ1に苦杯を舐めさせられているいるので絶対に勝ちたい.
ライアンは通算で2勝1敗.
Week15 タンパベイ・バッカニアーズ(7-9)
公式による勝利数予想:8.8
NFLで今一番注目度の高いチーム.なぜかブレイディとグロンクがいる.
現時点での評価がびっくりするくらい高い.多分セインツの勝利数予想が控えめなのもバッカニアーズと競るという予想からだと思う.
ブレイディが引退する前に意地でも一つ勝っておきたいので,今シーズンに関してはセインツよりも重要度の高い一戦かもしれない.
ライアンは通算で16勝8敗.
Week16 カンザスシティ・チーフス(12-4)
公式による勝利数予想:11.1
全ライアンファン待望のvsマホームズ.ファルコンズD#がチーフスO#を止めるビジョンが全く見えない.PO争いの最中だったらこの時期にこのカードがあることに絶望してそう.
ライアンは通算で2勝1敗.
Week17 @タンパベイ・バッカニアーズ(7-9)
3年連続最終週は敵地でのバッカニアーズ戦.
まとめ
毎年予想が大きく外れることはNFLでは珍しくありませんが,今年は特に予想が難しいです.主な理由としては2つ,
1. ファルコンズの補強が成功するのか
今年のファルコンズの補強は過去の記事でも述べているように,かなり博打感の強いものとなっています.
RBガーリーは膝の状態が不安視され,2年連続オールプロに選出された頃の輝きを取り戻せるかと言われると正直微妙です.
EDGEファウラーは11.5サックを上げた昨シーズンを除くとキャリア47試合で16サック,16試合換算で5.4と平凡な数値.さらに,昨シーズンのサックを決めた試合自体は6/16試合と,爆発力はある反面,安定感に疑問が残ります.ちなみに同じく昨シーズン11.5サックを記録したボサ兄(9/16試合),デュプリー(10/16試合),クイン(10/14試合)と比較してもファウラーの数字が低いことがわかります.しかし,だからと言ってファウラーがダメと言っている訳ではありません.むしろ獲得したときはめちゃくちゃ喜びました.素晴らしい選手だけど不安要素もあるよという話です.
また,移籍したフーパーの代役を務める元ドラ1のTEハーストもまだプロでの実績は乏しく,こちらも蓋を開けてみないとわからない状況です.
そのほかにも,WRトレッドウェル,DEハリスといったバストの烙印を押されかけている(もう押されてる?)元ドラ1たちが集まってきています.地雷臭が拭えない.
2. バッカニアーズがどこまで勝ちを伸ばすのか
対戦チームのうち,公式による勝利数予想がファルコンズ(6.8)より少ないチームはライオンズ(6.0)とパンサーズ(5.6)のみというなかなかにタフなスケジュール.正直ファルコンズは7.5くらいあってもよさそうですが,おそらくこれはバッカニアーズの存在がかなり効いてると思っています.実際パワーランキングもかなり高いですし,来シーズンのPO進出予想でも見かけます.
ただ,一つ言えるのはシーズン序盤の対戦がなくてよかったということ.ブレイディがどこまでやれるのか未知数な序盤よりも,バッカニアーズもといブレイディの評価が固まるシーズン終盤の方が戦いやすいのではないかと考えています.もし,バッカニアーズの強さが予想を下回り,逆にファルコンズが予想を上回る展開になった場合にはとても都合がよく,両者がPO争いをしていた場合も,終盤の直接対決でひっくり返せる可能性があります.両者ともPO戦線から脱落した場合もブレイディに勝つという点にのみ着目すれば好都合です.
私はブレイディの今現在の実力に関しては懐疑的な立場をとっていますが(そうじゃないとやってられない),それでも大きく負け越すことはないと思っています.1勝1敗くらいが現実的じゃないでしょうか.
以上のことを踏まえて,今シーズンのファルコンズは6-9勝と見込んでいます.内訳としては同地区から3-4勝,AFC西2勝,残りのNFCから2-3勝という感じ.雑な予想ではありますが,補強が当たるか外れるかでこれだけ勝ち数が揺らぐという意味も込めたつもりです.補強が当たっても9勝?と思われるかもしれませんが,流石に2年連続7勝9敗という微妙な成績かつ同地区のレベルも考えて現実的にはこれくらいが妥当かなと思ってます.
私個人の願望としては終盤までプレーオフ争いに絡むこととと,貯金を作ることです.どちらも2年間無縁なのでここは譲れません.