自己満足の殿堂

NO FALCONS, NO LIFE

【NFLドラフト2023】ファルコンズ、遂に土俵に立つ

 お久しぶりです,4月のツイート数が4回のマヨラナです.

 新生活を言い訳にプロスペクトのチェックをサボっていたら,あっという間に当日になってしまいました.毎年「ちゃんと勉強しておけばよかったなあ」となるのはそろそろなんとかしたいところです.

 ということで,ドラフトの結果を整理したい訳ですが,プロスペクト評に関してはTwitter上の日本人の有識者や「NFLドラフト候補名鑑2023(ベースボールマガジン社)」を参考にしていただくとして,当記事ではドラフト直前の状況を整理した上で「ドラフトによって各ポジションのパワーがどう変化したか」や「フォンテノ&Aスミスのファルコンズはどんなチームになるのか」を概観できることを目標にしていきます.

FAの現状とニーズのおさらい

 ドラフト直前でのデプスチャートは下の画像の通りです.補強内容やサラリーは過去記事(https://majoranafalcon.hatenablog.com/entry/trackFA)にざっとまとめてありますので,気になる方はそちらをご覧ください.なお,53人ロースター入り確定(太字)or当落線上の選手を載せているので全選手をカバーしていないことはご了承ください.

 デプスチャートを見ても明らかな通り,今年のファルコンズはFAでD#を中心に大型補強を行っています.O#もTEピッツ・WRロンドン・RBアルジーアーと若きエースを揃え,OLはマクゲイリー再契約で昨年の優秀な布陣のキープに成功.チーム全体で見ても面子が揃ってきているのがわかると思います.

 これを踏まえて各ポジションについてニーズを整理すると以下の通りです.

  • QB★:今年はリダーを信じろ!*トップ2が落ちてこない場合に限る
  • WR:もう一人計算できる選手が欲しい
  • RB★:充実度高,ファルコンズO#の核
  • TE:ピッツいるしJスミス獲ったので優先度低
  • OL★:LGだけ先発が不透明★
  • DL★:主力ベテラン&キャンベルの弟子を用意したい
  • EDGE★:数は揃えたけどエース級は不在
  • LB:先発級不在,アンダーセンだけでは流石に不安
  • CB★:ヘイワード放出,オクーダ先発で大丈夫?
  • S:ベイツ取ったけど実はデプスペラペラ

 「何順で指名するか」と「そもそもドラフトで補強べきか」はさておき,太字で示したポジションは開幕までにはなんとかしたい部分です.

 一方で,「ドラフト1巡の使い方」となるとBPA主義のフォンテノGMがどのポジションを指名しても不思議ではないというのも事実です.特に★付きは1巡8位にふさわしいプロスペクトがいそうなポジションを示しています.

 

ドラフト指名のまとめ

1巡全体8位 ビジャン・ロビンソン RB テキサス大 

今ドラフト最高のタレントの一人

・RBとしては全てを兼ね備えている

・スロットレシーバーとしての能力も○

・アルジーアー,パターソンとの分業による負担軽減

 

2巡全体38位 マシュー・バージェロン OL シラキュース大 (トレードアップ)

アスレティック&バーサタイルなラインマン

・大学では4年間主にLTを務めるもシニアボウルでG適正判明

・ゾーンブロッキングに強み

ファルコンズではLGの先発候補

 

3巡全体75位 ザック・ハリソン EDGE オハイオ州立大

・元5星のエリート

・高い身体能力と理想的なフィジカルツール

・カタログスペックの割にサック数が伸びていない

 

4巡全体113位 クラーク・フィリップス CB ユタ大

・2022シーズン6INTのボールホーク

・アンダーサイズかつ身体能力に疑問符

NFLではニッケル?

 

7巡全体224位 ディマーコ・ヘラムス S アラバマ

 

7巡全体225位 ジョヴォーン・グウィン OL サウスカロライナ

 

感想

 ファルコンズのビジャン指名がサプライズだったというファンは一定数いるのではないでしょうか?ここしばらく「1巡はEDGE!」と言いながらTE→WR→RBと指名している訳ですから.さらに2巡でもOLを指名ということで,O#ないしランゲームを盤石なものにする方向性の指名をしたということになります.D#にニーズのポジションが多いのも紛れもない事実なので賛否あって当然ですが,私は「活躍すればオッケー」というドラフト観なのでその可能性が非常に高いビジャン指名は素直に嬉しいです.そして,ビジャン1巡となると2巡で先発LG候補の指名も納得できますし,3巡のEDGEも「ポテンシャルお化けをキャンベルの下で勉強させよう」という意味合いが読み取れます.

 総じてなかなか満足度の高いドラフトだったのではないでしょうか.答えが出るのは1年後ですが,少なくとも今年のルーキー達が来シーズン以降に更なる楽しみを与えてくれることは間違い無いでしょう.

 

ドラフト後のファルコンズはどうなった?

 FAでの大型補強,ドラフトを経てファルコンズのロースターのパワーはどうなったのでしょうか?下の画像は現時点での各ポジションの強さを"私の感覚で”評価したグラフになります(STは面子が同じなので省略).決して定量的な評価に基づくものではなく,あくまでチーム内での各ポジションの相対的な強さのイメージ図だと思ってください.

 黄色で示した伸び代部分を考慮しないと,懸念材料はQB,WR,LBでしょうか.QBはリダーを信じるしかありませんし,WRも一応補強している訳ですが,LBに関してはまだ手付かずの状態なので,ドラフト後の補強はマストです.近いうちに昨年のスターターだったエバンスとの再契約があるかもしれません.

 こうして図解してみると,フォンテノGMのチーム作りが見えてきます.補強資源が潤沢にあった中で,決して1人に大金は叩かず,バランス良く穴を埋める.そして,ドラフトでは現チームのアイデンティティであるランゲームに厚みと一貫性をもたらす指名しました.前任とは異なり,リスクマネジメントもしっかり考慮されています.

 

まとめ

  オフシーズンにできることは”ほぼ”やったのではないでしょうか?O#は若手タレント軍団と化していますし,D#も遂に平均以上のロスターに仕上がったと思います.もう「タレントレベルガー」という言い訳はできません.リダーもAスミスも明確に結果を求められるフェーズに突入しました.2017年以来のプレーオフ進出に向けて,ファンとしても気合を入れて応援していきたいと思います!