【MattyIce通信2020】Week15 vsバッカニアーズ
悪夢再び
ついにTBもといTB12との対戦.フランチャイズとして一度も勝ったことがなく(この試合の前まで0勝6敗),彼が引退する前に死んでも勝利をもぎ取りたいところ.
しかし,この日もエースWRフリオ・ジョーンズが欠場,さらにDBのリカルド・アレン,ダクエズ・デナードといった主力も欠場し強力なTBのパスO#に破壊されるのではないかという戦前の予想でした.
試合の感想
今シーズン何度目かわからない"Falconing"発動.
前半は17-0,D#はトータル60Ydsしか許さないほぼ完璧な内容.ライアンのやや危険なスローもINTにはならず,運も味方しているように思えました.
しかし,後半は相手のO#に完全にアジャストされ,31失点.こちらのO#は後半最初のドライブこそ悪くありませんでしたが,4Qの結果的にFGとなったドライブでTDが取れなかったのが決め手になったと思います.敵ながら最高のプレーでした.
Antoine Winfield Jr. played this perfectly 🔥 @AntoineWJr11 @Buccaneers
— The Checkdown (@thecheckdown) 2020年12月20日
📺 #TBvsATL on FOX pic.twitter.com/T0KPmwCkmp
初めてビハインドで迎えた4Q2:44のドライブで手も足も出ず.こういうところがファルコンズ.結局,17-0から何事もないかのように逆転負けを喫しました.15点差以上の逆転負けは今シーズン3度目.そろそろ4Q専門のコーディネーターでも採用した方が良さそう.悔しさが倍増するだけなので負けるなら普通に負けてくれ.
オフェンス
前半は準備してきたことは実行できていたと思います.ファルコンズのプレー割合はWeek14までで大体パス6ラン4でしたが,この試合は約8割がパスプレーでした.これはランO#が次第に崩壊していることもありますが,WRカルビン・リドリー,ラッセル・ゲイジを中心に多彩なレシーバーに投げ分けることでフリオの不在をカバーしつつ,ライアンの良さ生かすという目論見だったと思います.実際,終盤までは割と上手くいっており,普段のパスO#の窮屈さはなかったと思います.
また,知らない間にレッドゾーンO#がリーグワースト2位になっていたみたいですが,2/3としっかり決めることができたのではないかと思います.欲を言えば前半で21-0にしておきたかったですが.
後半も最初のドライブは前半のパスヘビーがまだ通用しており,追い上げられる中でモメンタムをしっかりキープする流れに思えました.(ちなみにこれはカウボーイズ戦と全く同じ流れです)
Calvin Ridley = VERY good at football.
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年12月20日
📺: FOX pic.twitter.com/hIcGLLReZP
しかし,それ以降は相手の追い上げの勢いに飲まれ,明らかに焦りが出ていました.
↑ミスではないかもしれませんが,取って欲しかったなあ.
↑これは明らかなミスコミュニケーション.
ミス自体は仕方ありませんが,起こるタイミングが悪い.3Qから4Qにかけての2連続パントで相手は完全に勝てるムードになっていたと思います.
とはいえ,レシーバー陣は素晴らしいパフォーマンスだったと思います.リドリーは10rec, 163Yds, 1TDと完全にエースの働き.100Ydsゲームは7試合となりこれはリーグ最多だそう.また,ゲイジも5rec, 68Yds, 1TDとまずまずの内容でした.
問題はやはりランO#.ガーリーとヒルで合計6キャリーで-3Yds.論外.イトー・スミスは相変わらず無難にやってくれていますが,ランO#全体のタレントレベルは全く足りていません.この試合のようなパスでしか進めない状態ではやはり終盤に限界が来ますし,最近のファルコンズの傾向的にそれは確実に逆転負けにつながります.下の二人とはおさらばした上でドラフト上位でRB1となれる選手の指名はマストでしょう.
ガーリーはかなり深刻なレベルまで来ています.ランはWeek7以降8試合で平均2.61Yds,スナップ数もどんどん減少しています.また,パスブロックでも大きなミスをするなど前半とは完全に別人,下手したら去年のフリーマン以下まであります.
試合翌日にはどうやらデプスに変更があったようでRB1がスミス,RB2がガーリー,RB3がヒルとなりました.まあ妥当でしょう.
TE陣はハーストにWeek6以来のTDレシーブ,ストッカーも奇跡のレシーブがありました.また,3番手ジェイデン・グラムの存在感が出始めているのも良い傾向だと思います.
How bout this TD from @haydenrhurst 🔥
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年12月20日
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全体としてはパスヘビー&ラン壊滅という去年の状態に逆戻り.シーズン序盤はランの比重を増やして地上戦もリーグ平均くらいにはできていましたが,結局振り出しに戻った感があります.パス重視自体は個人的には良いと思うのですが,後者が重症すぎて4Q戦い抜くのがかなり厳しい状況です.
ディフェンス
前半は60Ydsに抑え,ブリッツも思うように決まり,無失点と最高の立ち上がりでした.ただ,よく守れてはいましたが,TB側がショートパス中心で慎重すぎたという気もしています.素人の私からすれば,エバンスにふんわりを投げ続けられるだけで崩壊されられると思っていたので.
しかし,後半は完全に開幕直後のファルコンズD#でした.試合展開的に,TB側はパス中心のO#を展開するのは自然な流れですが,パスD#が下から2位のファルコンズはこれをわかっていても全く止められません.なので前半から同じことをされていたら一方的な試合になっていた可能性も十分あります.エバンスはルーキーのテレルでは歯が立たず,7tgt, 6rec, 110Yds.ブレイディは後半だけで21/29, 320Yds, 2TDと大暴れ.1プレー平均10Yds近く進まれていたので,投げるだけで1stDownという完全にお手上げな状態でした.
また,試合序盤はなかったペナルティが終盤で出始めたというのも試合運びの下手さが出たのかなと思います.
スペシャルチーム
クーちゃんはオールプロに一歩前進.さらにこの試合で今シーズンのFG成功数が35となりフランチャイズ記録に.FGが多いのは必ずしもO#としては良いことではないかもしれませんが,こういう時期にしっかり結果を残してくれたのは嬉しいです.
With that 52-yd FG, @YounghoeKoo has set the franchise record for most field goals in a single season with 35.
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年12月20日
📝 - https://t.co/XiTyzuaeJj pic.twitter.com/NpNF7qqHr5
ライアンのパフォーマンス
スタッツ自体は久々に見れる数字が並んでいますが,それで負けるというのが最近のライアンらしいといえばらしい涙.ここ最近50%前後を彷徨っていた成功率は7割近くを記録しましたが,TBのパスD#の被成功率がかなり悪かったのでそれは想定内です.危うくINTというパスは何本かありましたが,全体的にレシーバーとの息はぴったりだったと思います.FBキース・スミス,TEルーク・ストッカーといったレシーバー陣からビッグゲインが生まれることも多く,投げ分けという観点で見れば今シーズンベストだと思います.11人へのパス成功はキャリアハイです.
また,先週の記事で「現状のO#ではPA中心で10-20Ydsのゾーンを広く使うのが一番良さそう」と書きましたが,PAではありませんがスクリメージから10-20Ydsというレシーバー陣のホットゾーンは上手く使えていたと思います.
また,記録系に関しては通算パスTD数が単独歴代10位になりました.来シーズン中にはイーライ・マニングを抜いてトップ10入りできるはずです.
あと,地味にこの試合で10年連続パス4,000Ydsを達成.私の記憶が間違っていなければ多分これを超えるのはブリーズしかいないので,こちらの方が凄いかもしれない.
同地区の様子
ニューオーリンズ・セインツ(10-4) KC L 29-32
ブリーズが復帰.マイケルトーマス不在,あるいは怪我の影響が残っているのか,ブリーズ自体のパフォーマンスは低調でしたが,なんだかんだで接戦に持ち込むあたりは地力が高いんだなあと思います.ただ,それを上回るKCの強さは別格.
タンパベイ・バッカニアーズ(9-5) @ATL W 31-27
カロライナ・パンサーズ(4-10) @GB L 16-24
熾烈なドラフトレース.
次戦への期待
来週はNFL最強チーム,チーフス(13-1)との戦い.ついに全世界のライアンファン待望のvsマホームズです.チーフスはその成績が表しているように,リーグ全体でも突出した力があります.やはりその最大の強みはO#であり,ファルコンズが2試合で26点しか取れなかったセインツ相手に32得点.マホームズ,ヒル,ケルシーといったチート級の選手達と多彩なプレーコールでビッグプレーを量産し,地上戦ではエドワーズ・イレーア(怪我で出てこないかも)とレビオン・ベルともう言うことなし.完璧.D#も水準以上で単純な力の差で見れば56-17くらいが妥当なスコア予想です.
本気で勝ちにいくなら,O#がしっかり時間を使ってマホームズにボールを持たせず,25-30点の勝負に持ち込むというのが一番現実的ですが,今のランO#では流石に厳しそう.
今のモチベーションはライアンの4,500Ydsとドラフトくらいなので,マホームズを見る気持ちで,決して変な期待をせず見守りたいと思います.
また,試合翌日には今年のプロボウラーが発表.ファルコンズからはクーちゃんことKヤンウェイ・クーとDTグレイディ・ジャレットが選出.
クーちゃんは今季35/36で成功数リーグトップ,成功率もリーグ3位,50Yds以上は8/8と圧倒的な安定感を見せています.序盤はPATのミスで信頼を勝ち取り切れていませんでしたが,最近は完全にクー神.納得の選出だと思います.
ジャレットはTBとの試合でPFFグレードはかなり下がってしまいましたが,通年では高いレベルのパフォーマンスが続いています.pass rush win rateはリーグ2位,run stop win rate は8位(12/16時点)とファルコンズDLで孤軍奮闘しています.
Younghoe Koo and Grady Jarrett have been selected as 2021 Pro Bowlers!
— Atlanta Falcons (@AtlantaFalcons) 2020年12月22日
📝 - https://t.co/vkJiosJ8Ax pic.twitter.com/OWbCzRuqUV
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